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JCGG事務局
国立研究開発法人 理化学研究所
生物科学研究棟S405

〒351-0198
埼玉県和光市広沢 2-1

会長あいさつ

ご挨拶 遠藤玉夫
日本糖鎖科学コンソーシアム会長
遠藤玉夫


 日本糖鎖科学コンソーシアム(JCGG)の会長就任にあたりまして、ご挨拶を申し上げます。JCGGは永井克孝先生を初代会長として設立され、次いで川嵜敏佑先生、谷口直之先生が会長として発展に尽力され、この年頭より私が引き継ぐことになりました。糖鎖研究者として浅学非才の私に会長が務まるか甚だ不安ですが、JCGGの発展のために微力を尽くしますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 ご存知のようにJCGGは活動の一つとして年一回シンポジウムを継続的に開催し、昨年まで15という齢を重ねております。また、JCGGはシアル酸研究会からの寄託金を原資として一昨年からTamio Yamakawa Award (山川民夫賞)を創設し、糖鎖科学の発展に大きく貢献した糖鎖科学研究者一名を二年に一度顕彰する活動を行っております。2016年の第一回の本賞はMarkus Aebi博士(ETH Zurich)に授与され、第二回はGerald Hart博士(Johns Hopkins大学)に授与することが最近決定しました。JCGGの運営資金は多くの糖鎖研究者の方々からの個人的なご寄付や、出版の印税、年に一度のシンポジウムに対する会費、水谷糖質科学振興財団のご支援、協賛企業の方々の広告や展示の寄付金からなりたっております。改めて御礼申し上げますと共に、さらなる活動の拡大には運営財政基盤の強化が課題となります。

 我が国の糖鎖研究は、構造研究から始まり国際的にも貢献して来ました。しかしながら、糖鎖というと構造の複雑さによって他の領域研究者からは依然として敷居が高いことは否めません。他領域との融合研究をより進めるためにも糖鎖解析に関連したテクノロジーの開発などが一層求められています。糖鎖科学は、生命科学における基礎研究にとどまらず、医療、食品、エネルギー、材料分野にも広がる総合科学であり、その応用範囲は非常に広範です。現在全国の糖鎖研究者のご協力のもと日本における糖鎖研究のロードマップの作成を、谷口前会長を中心に進めています。

 糖鎖に関する諸課題克服のために皆様のご理解とご協力が必要です。JCGG運営に関する忌憚のないご意見、ご助言を遠慮なくお寄せ頂きたくお願い申し上げます。JCGGの一層の発展と、次世代の若手研究者育成のために努力して参ります。今後ともご指導ご鞭撻を賜りますようにお願い申し上げます。

2018年1月